(課税の根拠)

第1条　市は、地方税法(昭和25年法律第226号。以下「法」という。)第5条第7項の規定に基づき、地域社会及び経済の発展に資する観光の振興を図る施策に要する費用に充てるため、宿泊税を課する。

(定義)

第2条　この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(納税義務者等)

第3条　宿泊税は、宿泊施設において、宿泊料金を受けて行われる宿泊に対し、その宿泊者に課する。

(課税免除)

第4条　次に掲げる者に対しては、宿泊税を課さない。

(税率)

第5条　宿泊税の税率は、宿泊者1人1泊につき200円とする。

(徴収の方法)

第6条　宿泊税の徴収については、特別徴収の方法による。

(特別徴収義務者)

第7条　宿泊税の特別徴収義務者(以下「特別徴収義務者」という。)は、宿泊施設において旅館業又は住宅宿泊事業を営む者とする。

(申告納入の手続等)

第8条　特別徴収義務者は、次の表の左欄に掲げる期間において徴収すべき宿泊税について、当該期間直後の同表の当該右欄に定める期限までに、規則で定めるところにより、宿泊税に係る宿泊の総数、税額その他市長が必要と認める事項を記載した納入申告書を市長に提出し、及びその納入金を納入書によって指定金融機関(収納代理金融機関を含む。第11条において同じ。)又は出納員(収入に関し出納員の事務の委任を受けた会計職員を含む。第11条において同じ。)に納入しなければならない。ただし、宿泊施設の経営を1か月以上休止しようとする場合又は廃止した場合には、その休止しようとする日又は廃止した日までに徴収すべき宿泊税について、その日から1か月以内に、これを申告納入しなければならない。

(特別徴収義務者としての登録)

第9条　特別徴収義務者は、宿泊施設において旅館業又は住宅宿泊事業を開始しようとする日の5日前(第7条第2項の規定により特別徴収義務者として指定された者は当該指定の通知を受けた日から10日後)までに、宿泊施設ごとに、次に掲げる事項を記載した申請書を市長に提出して、特別徴収義務者としての登録を申請しなければならない。

(徴収不能額等の還付又は納入義務の免除)

第10条　市長は、特別徴収義務者が宿泊料金及び宿泊税の全部若しくは一部を受け取ることができなくなったことについて正当な理由があると認める場合又は徴収した宿泊税額を失ったことについて天災その他避けることのできない理由があると認める場合には、当該特別徴収義務者の申請により、その宿泊税額が既に納入されているときはこれに相当する額を還付し、その宿泊税額がまだ納入されていないときはその納入の義務を免除するものとする。

(更正及び決定に係る不足金額等の納入)

第11条　特別徴収義務者は、法第733条の16第4項、第733条の18第8項又は第733条の19第5項の規定による宿泊税に係る更正又は決定の通知を受けた場合は、当該不足金額(更正による納入金の不足金額又は決定による納入金額をいう。)及び過少申告加算金額若しくは不申告加算金額又は重加算金額を、それぞれ当該通知で指定する納期限までに、納入書によって指定金融機関又は出納員に納入しなければならない。

(特別徴収義務者の帳簿の記載義務等)

第12条　特別徴収義務者は、帳簿を備え、次に掲げる事項を宿泊施設ごとに記載し、当該帳簿を第8条に規定する納入申告書の提出期限(次項において「提出期限」という。)の翌日から起算して5年を経過する日まで保存しなければならない。

(関係帳簿書類の電磁的記録による保存等)

第13条　特別徴収義務者は、前条第1項の規定により備付け及び保存をしなければならない帳簿(以下「関係帳簿」という。)の全部又は一部について、自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する場合には、規則で定めるところにより、当該関係帳簿に係る電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他の人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)の備付け及び保存をもって当該関係帳簿の備付け及び保存に代えることができる。

(関係帳簿書類の電子計算機出力マイクロフィルムによる保存等)

第14条　特別徴収義務者は、関係帳簿の全部又は一部について、自己が最初の記録段階から一貫して電子計算機を使用して作成する場合には、規則で定めるところにより、当該関係帳簿に係る電磁的記録の備付け及び当該電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルム(電子計算機を用いて電磁的記録を出力することにより作成するマイクロフィルムをいう。以下同じ。)による保存をもって当該関係帳簿の備付け及び保存に代えることができる。

(市税に関する条例等の規定の適用)

第15条　第13条各項又は前条各項のいずれかに規定する規則で定めるところに従って備付け及び保存が行われている関係帳簿又は保存が行われている関係書類に係る電磁的記録又は電子計算機出力マイクロフィルムに対する市税に関する条例又は規則の規定の適用については、当該電磁的記録又は電子計算機出力マイクロフィルムを当該関係帳簿又は当該関係書類とみなす。

(賦課徴収)

第16条　宿泊税の賦課徴収については、この条例に定めるもののほか、法令及び網走市税条例(平成15年条例第3号)の定めるところによる。この場合において、同条例第3条第2項中「入湯税」とあるのは「入湯税及び宿泊税」とする。

(現行犯事件の臨検等をすることができる間接地方税の指定)

第17条　宿泊税は、地方税法施行令(昭和25年政令第245号)第6条の22の4第6号に規定する法定外目的税であって、条例で指定するものとする。

(夜間執行の制限を受けない地方税の指定)

第18条　宿泊税は、地方税法施行令第6条の22の9第4号に規定する法定外目的税であって、条例で指定するものとする。

(減免)

第19条　市長は、天災その他特別の事情がある場合において、宿泊税の減免を必要とすると認める者に限り、宿泊税を減免する。

(宿泊税の使途)

第20条　市長は、市に納入された宿泊税額に相当する額から宿泊税の賦課徴収に要する費用に相当する額を控除して得た額を、地域資源の磨き上げと魅力向上、持続可能な観光地づくり及び受入環境の充実その他の地域社会及び経済の発展に資する観光の振興を図る施策に要する費用に充てなければならない。

(帳簿の記載義務違反等に関する罪)

第21条　次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為をした者は、1年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金に処する。

(規則への委任)

第22条　この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

第1条　この条例は、法第731条第2項の規定による総務大臣の同意を得た日から起算して1年3か月を超えない範囲内において規則で定める日から施行する。

(適用区分)

第2条　この条例の規定は、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後の宿泊(施行日の前日から施行日にかけて行われる宿泊を除く。)について適用する。

(経過措置)

第3条　施行日において現に宿泊施設を経営している者については、施行日に宿泊施設の経営を開始するものとみなして、第9条第1項の規定を適用する。この場合において、同項中「開始しようとする日の5日前」とあるのは、「開始する日の5日後」とする。

第4条　第7条第2項の規定による特別徴収義務者の指定、第9条第1項の規定による登録の申請、同条第2項の規定による登録及び登録の通知並びにこれらに関し必要な手続その他の行為は、施行日前においても第7条第2項及び第9条の規定の例により行うことができる。

(徴収の方法の特例)

第5条　北海道が市内の宿泊施設において宿泊料金を受けて行われる宿泊に対して課する税(以下「道宿泊税」という。)がある場合は、法第20条の3第1項ただし書きの規定に基づき、道宿泊税に係る賦課徴収を宿泊税の賦課徴収と併せて行うものとする。

(宿泊税に係る督促、滞納処分等)

第6条　市長は、道宿泊税について、宿泊税と併せて督促状を発し、滞納処分をし、及び交付要求をするものとする。

(検討)

第7条　市長は、この条例の施行後5年ごとに、地域資源の磨き上げと魅力向上、持続可能な観光地づくり及び受入環境の充実の推進状況並びに社会経済情勢の推移等を勘案し、この条例の規定について検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。