○網走市文書編集保存規程
令和5年3月31日
訓令第1号
網走市文書編集保存規程(平成11年訓令第1号)の全部を改正する。
(目的)
第1条 この規程は、文書の分類、編集及び保存等について必要な事項を定めることを目的とする。
(1) 文書 職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ)であって、職員が組織的に用いるものをいう。
(2) 主務課 当該文書に係る事務を所管する課(網走市事務分掌規則(昭和62年規則第1号)第1条に規定する課等をいう。以下同じ。)をいう。
(3) 文書主管課 当市における文書管理、指導等に関する事務全般を総括する課(「総務防災課」をいう。以下同じ。)をいう。
(4) 完結文書 当該文書に係る事務について処理が完結した文書をいう。
(5) 未完結文書 決裁、供覧、施行若しくは処理が完了せず、又は完了してもいまだ事件の完結しない文書をいう。
(6) 保管 文書を主務課の事務室内等に収納し、当該主務課が管理することをいう。
(7) 保存 保管期間が経過した文書を文書主管課へ引き継ぎ、保存期間に応じて書庫等に収納し文書主管課で管理することをいう。
(文書取扱いの原則)
第3条 職員は、文書を正確かつ迅速な処理に留意し、事案が完結するまで、その経過を明らかにしておくとともに、文書の整理、保管、引継ぎ及び廃棄を適正に行わなければならない。
(文書管理責任者)
第4条 主務課の文書管理責任者は、主務課長をもって充てる。
2 文書管理責任者は、主務課の文書管理全般に関する事務の管理責任を担うものとする。
(文書取扱主任及び文書取扱担当者)
第5条 主務課における文書事務の正確かつ適正な処理を図るため、課内に文書取扱主任を置く。
2 文書取扱主任は、文書管理責任者の命を受け、文書の管理に関する次に掲げる事務を行う。
(1) 文書の分類、整理、保管、保存、利用及び廃棄に関すること。
(2) 文書の移替え及び引継ぎに関すること。
(3) 文書等管理に関する事務の指導及び改善に関すること。
(4) ファイル基準表の作成及び管理に関すること。
(5) 前各号に掲げるもののほか、文書管理に関し必要な事項
3 文書取扱主任の事務を補佐するため、課内に文書取扱担当者を置く。
4 文書取扱担当者は、第2項に掲げる業務が迅速かつ適切に処理されるよう、職員に対し必要な指示を行う。
5 文書取扱主任及び文書取扱担当者は、兼務することができる。
(文書の保存期間)
第6条 文書の保存期間は、次のとおりとする。ただし、法令等の規定により保存年限の定めのある文書及び時効が完成するまでの間、証拠として保存する必要がある文書については、それぞれ法令に定める期間又は時効期間によるものとする。
(1) 永年
(2) 10年
(3) 5年
(4) 3年
(5) 1年
2 前項第1号に属する永年文書の保存期間は、原則として30年とする。
(1) 永年
ア 条例、規則の原議文書
イ 重要な訓令、告示その他の例規原議文書
ウ 市議会の会議録及び議決書
エ 重要な市総合計画に関する文書
オ 市史編さんの参考となる重要な資料
カ 重要な統計資料
キ 叙位、叙勲及び褒章に関する文書
ク 名誉市民及び市功労者に関する文書
ケ 隣接町村との分合及び境界変更に関する文書
コ 字名に関する文書
サ 所轄行政庁の令達、通達及びその他特に重要な文書
シ 官庁との往復文書で特に重要なもの
ス 不服申立て及び訴訟に関する文書
セ 予算、決算及び出納に関する特に重要な文書
ソ 特に重要な契約書、工事設計書等の文書
タ 財産、公の施設及び市債についての文書
チ 原簿、台帳及び図面で特に重要なもの
ツ 職員の任免、賞罰、福利厚生等に関する重要な文書
テ 事務引継に関する重要な文書
ト 租税に関する特に重要な文書
(2) 10年
ア 金銭の支払に関する証拠書類
イ 補助金、貸付金等に関する重要な文書
ウ 告示及び公示に関する重要な文書
エ 諮問及び答申に関する重要な文書
オ 許可、認可及び承認等の行政処分に関する重要な文書
カ 租税に関する重要な文書
キ 重要な契約書、工事設計書等の文書(物品を含む。)
ク 所轄行政庁の令達、通達及びその他の文書
ケ 原簿、台帳、図面等で重要な文書
コ 予算、決算及び出納に関するもので重要な文書
サ 請願、陳情に関する重要な文書
(3) 5年
ア 補助金、貸付金等に関する文書
イ 告示及び公示に関する文書
ウ 諮問、答申等に関する文書
エ 許可、認可、承認等の行政処分に関する文書
オ 租税に関する文書
カ 契約書、工事設計書等の文書(物品を含む。)
キ 原簿、台帳、図面等
ク 予算、決算及び出納に関する文書
ケ 請願、陳情に関する文書
コ 職員の任免、賞罰、福利厚生等に関する文書
サ 官庁との往復文書
(4) 3年
ア 軽易な職員の任免、賞罰、福利厚生等に関する文書
イ 諸給与に関する文書
ウ 軽易な原簿、台帳、図面等
エ 軽易な調査報告及び統計資料に関する文書
(5) 1年
ア 文書の収受、発送に関する文書
イ 軽易な諸願届及び往復文書
(1) 暦年により処理する文書 当該文書に係る事務の処理が完結した日の属する年の翌年の1月1日
(2) 4月1日から5月31日までの間の文書で、前会計年度に属する歳入又は歳出に係るもの 当該文書に係る事務の処理が完結した日の属する会計年度の4月1日
(3) 法令等の規定により保存期間の起算日が定められている文書 当該法令等で定める日
(ファイル基準表)
第8条 主務課は、あらかじめ文書の分類、タイトル、保存年限等を記載した基準表(第1号様式。以下「ファイル基準表」という。)を作成し、文書を系統的に整理保管しなければならない。
2 ファイル基準表の作成は、年度当初に前年度のファイル基準表を基に暫定的に作成し、当該年度末に当該年度のファイル基準表を確定する方法による。
3 主務課は、毎年5月末日までに前年度の確定したファイル基準表を文書主管課長に提出するものとする。
(文書の編集及び保管の方法)
第9条 文書の編集及び保管は、次に定めるところにより主務課においてしなければならない。
(1) 文書は、会計年度(暦年により処理する事務の文書にあっては、暦年)ごとに編集すること。
(2) 4月1日から5月31日までの間に処理された事務の文書であって、前会計年度に属する歳入又は歳出に係るものは、前会計年度に区分すること。
(3) 台帳、帳簿その他の常時業務に使用する文書、訴訟関係文書その他の数年にわたる事務に係る文書は、一連の文書として処理すること。
(4) 文書は、ファイル基準表に定める文書の分類、タイトルにしたがい、原則として個別フォルダーに収納し整理すること。ただし、個別フォルダーでの収納に適さない文書については、バインダーやその他の保管用具に収納し整理することができる。
(5) 個別フォルダーにより整理する文書には、個別フォルダーごとに見出しを付さなければならない。また、バインダーやその他の保管用具により整理する場合は、ファイルタイトル等を記載した文書見出し(第2号様式)を付さなければならない。
2 完結文書は、主務課の執務室内の文書保管専用キャビネットに収納し、常に文書の所在を明らかにして保管する。なお、主務課で保管する完結文書は当年度分と前年度分とし、それぞれ収納場所を分けて保管しなければならない。ただし、次項ただし書の規定に該当するものにあっては、この限りでない。
3 主務課は、毎会計年度の終了後、速やかに当該会計年度の完結文書を前年度分の収納場所へ移し替えなければならない。ただし、継続する事務事業の実施その他の理由により、移替えを行うことが困難なものについては、継続保管文書として当年度分の収納場所に残すことができる。
2 文書主管課長は、前項の規定により保存文書の引継ぎを受けたときは、その内容を審査し、訂正又は整備の必要があるものについては、主務課に補修させることができる。
(文書の保存)
第11条 文書主管課長は、前条の規定により引継ぎを受けた保存文書を整理し、書庫又は文書主管課長の指定する場所において保存するものとする。
2 文書主管課長が特に必要と認めたときは、保存文書を電磁的記録によって保存することができるものとする。ただし、この場合において、文書主管課長はこれらを適正かつ確実に利用できる方式により保存しなければならない。
(保存文書の閲覧及び貸出し)
第12条 職員が保存文書の閲覧又は貸出しを受けようとするときは、あらかじめ文書主管課長の承認を受けなければならない。
2 保存文書の貸出期間は、7日以内とする。ただし、文書主管課長がやむを得ない理由があると認めるときは、貸出期間を延長することができる。
3 貸出しを受けた保存文書は、これを他に転貸し、又は庁外に持ち出してはならない。ただし、やむを得ない場合において文書主管課長の承認を得たときは、この限りでない。
4 閲覧又は貸出しを受けた保存文書は、改編し、追補し、又は訂正してはならない。
5 閲覧又は貸出しを受けた保存文書を汚損又は紛失したときは、直ちに文書主管課長に届け出て、その指示を受けなければならない。
6 保存文書は、職員以外の者に貸出しをしてはならない。
(保管文書の閲覧及び貸出し)
第13条 主務課で保管中の文書の閲覧又は貸出しについては、前条の規定について準用する。この場合において、「文書主管課長」は「主務課長」に読み替えるものとする。
(文書の廃棄)
第14条 保存期間の満了した文書の廃棄は、次により行うものとする。
(1) 主務課で保管する完結文書で保存期間の満了した文書は、当該主務課の事務を掌理する部長等の決定を経て、これを廃棄するものとする。
(2) 第11条第1項の規定により文書主管課が保存する完結文書で保存期間の満了した文書は、文書保存箱カードの確認をもって主務課に協議の上、企画総務部長の決定を経て、これを廃棄するものとする。
2 前項の規定により廃棄する文書のうち、機密のもの又は他に悪用されるおそれのあるものについては、裁断、焼却、溶解その他の適切な方法により廃棄しなければならない。
(廃棄の特例及び文書保存検討会議)
第15条 保存期間が永年の保存文書であって、保存期間の始期から起算して30年を経過した文書については、文書主管課は主務課に対し当該文書の継続保存の要否について協議するものとする。
2 主務課は、前項の規定により文書主管課より協議があった場合は、当該文書の取扱いにかかる主務課の意向について決定し、文書主管課長に対し報告しなければならない。
4 検討会議に関し必要な事項は、市長が別に定める。
2 前項の規定により保存期間の延長をしたときは、主務課及び文書主管課において、それぞれファイル基準表及び文書保存箱カードにその旨を記載して整備しなければならない。
(書庫の管理等)
第17条 書庫は、文書主管課の指示により管理しなければならない。
2 書庫は、文書の損傷防止のため、常に通気、防湿等に努めなければならない。
3 書庫内においては、喫煙その他一切の火気を用いてはならない。
4 書庫には担当職員以外の者は立ち入ってはならない。ただし、文書主管課長の承認を受けた者は、この限りでない。
(補則)
第19条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附則
(施行期日等)
1 この訓令は、公布の日から施行し、この訓令による改正後の網走市文書編集保存規程(以下「新規程」という。)の規定は令和4年4月1日から適用する。
2 新規程の規定は、新規程の適用の日(以下「適用日」という。)前に作成し、又は取得した文書のうち、適用日において現に保存されている文書についても適用する。ただし、新規程第8条及び第9条の規定は除く。
(経過措置)
3 この訓令の施行の際、現にこの訓令による改正前の網走市文書編集保存規程の規定に基づいてなされた許可、承認、指示、決定、その他処分又は申請、届出その他の手続は、新規程の相当規定に基づいてなされた処分又は手続とみなす。
(網走市事務取扱規程の一部改正)
4 網走市事務取扱規程(昭和42年訓令第3号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略