○網走市アイヌ住宅改良資金等貸付条例

昭和54年3月20日

条例第6号

(目的)

第1条 この条例は、アイヌの人たちが居住する住宅の取得若しくは改修又は住宅の用に供する土地の取得に必要な資金を貸し付けることによって、アイヌの人たちの居住環境の整備改善を図り、もって公共の福祉の増進に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の定義は、それぞれ当該各号に掲げるところによる。

(1) 「住宅新築」とは、本市の区域内においてアイヌの人たちが自ら居住する住宅の新築又は購入をすることをいう。

(2) 「住宅改修」とは、本市の区域内においてアイヌの人たちが自ら居住する住宅の全部又は一部の増築、改築、移転、修繕若しくは模様替え、又は設備の改善をすることをいう。

(3) 「宅地取得」とは、本市の区域内においてアイヌの人たちが自ら居住する住宅の用に供するため、土地又は借地権の取得(当該土地又は当該借地権の目的となっている土地の造成を含む。)をすることをいう。

(4) 「改良資金」とは、前各号に定める住宅取得、住宅改修又は宅地取得をするのに必要な資金をいう。

(貸付対象住宅等)

第2条の2 改良資金の貸付対象とする住宅及び土地は、規則で定める。

(貸付けの対象者)

第3条 改良資金の貸付けを受けることができる者は、本市内に住所を有するアイヌの人たちで、住宅取得、住宅改修又は宅地取得をしようとする者であって、市長が必要と認めた者とする。

(貸付けの限度額)

第4条 改良資金の貸付限度額は、規則で定める。

(利率及び償還方法)

第5条 貸付金の利率は、年2パーセントとする。

2 貸付金の償還期限は、貸付金の交付を受けた日の属する月から起算して25年以内の期間において規則で定める。

3 貸付金の償還方法は、元利均等月賦償還とする。

4 貸付金の交付を受けた者(以下「借受者」という。)は、前2項の規定にかかわらず、貸付金の償還期日前であっても貸付金の全部又は一部を繰上げて償還することができる。

(貸付けの申請)

第6条 改良資金の貸付けを受けようとする者は、市長に申請しなければならない。

(貸付けの決定)

第7条 市長は、前条の規定による申請があったときは、その内容を審査し、貸付けの可否を決定し、その旨を申請者に通知しなければならない。

2 前項の規定により貸付けの決定を受けた者(以下「借受決定者」という。)は、貸付けの決定の通知を受けた日から1箇月以内に、次条の規定による保証人1人と連署をもって市長と貸借契約を締結しなければならない。

3 前項の規定による貸借契約において、市長は、次の条件を付することができるものとする。

(1) 抵当権を設定すること。

(2) 火災保険に加入すること。

(連帯保証人)

第8条 連帯保証人は、次の各号に定める要件を満たす者でなければならない。

(1) 本市に引き続き1年以上居住する市民であること。

(2) 独立の生計を営む成年者であること。

(3) 債務を負担する能力があること。

(貸付決定の取消し)

第9条 借受決定者が次の各号の一に該当するときは、市長は既に行った貸付けの決定を取り消し、又は貸借契約を解除するものとする。

(1) 虚偽の申請により貸付けの決定を受け、又は貸借契約を締結したとき。

(2) 正当な理由がなく第7条第2項に規定する期間内に貸借契約の締結をしないとき。

(3) 正当な理由がなく貸借契約後3箇月以内に住宅の取得等に着手しないとき。

(4) その他改良資金の目的を達し難いと認めたとき。

(貸付金の交付)

第10条 貸付金の交付は、貸付けに係る住宅の取得若しくは改修を完了し、又は土地の取得が完了した後においてこれを行う。ただし、住宅の取得若しくは改修契約又は宅地の取得契約後において市長が当該契約の内容の審査又は必要に応じて行う現地調査等により当該契約の履行が確実で、市長が必要があると認めたときは貸付けを行うことができる。

(完了検査等)

第11条 住宅取得資金又は住宅改修資金の借受決定者は、住宅の取得又は改修が完了したときは、直ちにその旨を市長に届け出て完了検査を受けなければならない。

2 宅地取得資金の借受決定者は、宅地の取得が完了したときは、直ちにこれを証する書面を添えてその旨を市長に届け出なければならない。

(住宅の建設義務)

第12条 宅地取得資金の借受者は、貸付けを受けた日から2年以内に貸付金に係る宅地に住宅の建設を開始しなければならない。ただし、当該宅地に既に自ら所有し、かつ、居住する住宅が建設されているとき、又は市長が特別の理由があると認め別に期限を定めたときは、この限りでない。

(物件の処分の制限)

第13条 借受者は、貸付金の償還前において貸付金に係る住宅又は宅地を貸付金の貸付けの目的以外に使用し、譲渡し、交換し、若しくは貸与し、又は担保に供してはならない。

(一時償還)

第14条 市長は、借受者が次の各号の一に該当するときは、償還期間内であっても貸付金の全部又は一部を一時に償還させることができる。

(1) 貸付金の貸付けの目的以外に使用したとき。

(2) 貸付金の償還又はその利息の支払を怠ったとき。

(3) 前2条の規定に違反したとき。

(4) 住宅取得等に要した費用が貸付金の額を下回ったとき。

(5) 虚偽の申請その他不正な手段により改良資金の貸付けを受けたとき。

(6) 改良資金の貸付けの目的を達し難いと認めたとき。

(7) その他正当な理由がなく貸付けの条件に違反したとき。

(償還の猶予及び免除)

第15条 市長は、借受者が次の各号の一に該当する場合においてやむを得ないと認められるときは、償還金の全部又は一部の支払を猶予し、又は免除することができる。

(1) 災害その他特別の理由により、償還金を支払うことが著しく困難と認められるとき。

(2) 災害その他借受者の責めに帰することができない理由により、改良資金の貸付けを受けて取得又は改修した住宅が滅失したとき。

(違約金)

第16条 市長は、借受者が償還期日までに償還金の支払をせず、又は第14条(第1号及び第5号を除く。)の規定による一時償還の請求を受けた金額を支払わなかったときは、償還期日の翌日から支払の日までの日数に応じ延滞した額につき年10.95パーセントの割合で計算した違約金を徴収する。ただし、市長は特別の理由があると認めるときは、その違約金の全部又は一部を免除することができる。

2 市長が借受者に対し第14条第1号又は第5号に該当することを理由として、同条の規定による一時償還の請求をするときは、当該請求に係る貸付金の交付の日から支払の日までの日時に応じ当該償還すべき額につき年10.95パーセントの割合で計算した違約金を徴収する。

(規則への委任)

第17条 この条例の施行に関し、必要な事項は、市長が別に定める。

この条例は、昭和54年4月1日から施行する。

(昭和59年条例第27号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成5年条例第1号)

この条例は、公布の日から施行する。

(平成15年条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(平成29年条例第29号)

この条例は、平成30年1月1日から施行する。

網走市アイヌ住宅改良資金等貸付条例

昭和54年3月20日 条例第6号

(平成30年1月1日施行)