○網走市情報公開条例

平成11年12月27日

条例第29号

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 公文書の開示(第5条―第14条)

第3章 審査請求手続(第14条の2・第15条)

第4章 補則(第16条―第21条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨にのっとり、公文書の開示を請求する権利を明らかにするとともに、情報の開示及び提供について必要な事項を定めることにより、市政に関する情報の一層の公開を図り、市政の活動状況を市民に説明し、市政に対する市民の理解と信頼を深め、市民参加の推進による市民と一体となった開かれた市政の実現に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 市長、教育委員会、農業委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。

(2) 公文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び写真並びに電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他知覚によっては認識することができない方式で作成された記録で実施機関が定めるものをいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、実施機関が管理しているものをいう。

(3) 公文書の開示 実施機関がこの条例の定めるところにより公文書の閲覧若しくは視聴に供し、又はその写しを交付することをいう。

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、公文書の開示を請求する権利を十分に尊重するものとする。この場合において、実施機関は個人に関する情報がみだりに公にされることのないよう最大限の配慮をしなければならない。

2 実施機関は、この条例による公文書の開示が適正かつ有効に活用されるよう、この条例の目的、内容等について広く周知を図るよう努めなければならない。

(情報の適正使用)

第4条 この条例の定めるところにより公文書の開示又は情報の提供を受けたものは、これによって得た情報をこの条例の目的に即し適正に使用しなければならない。

第2章 公文書の開示

(公文書の開示を請求できるもの)

第5条 何人も、実施機関に対して、公文書の開示を請求することができる。

(公文書の開示請求の手続)

第6条 公文書の開示を請求しようとするもの(以下「開示請求者」という。)は、実施機関に対して、次に掲げる事項を記載した請求書(以下「開示請求書」という。)を提出しなければならない。ただし、実施機関が別に定めるところにより開示請求書の提出を要しないと認めたときは、この限りでない。

(1) 氏名及び住所(法人等にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)

(2) 開示請求をしようとする公文書の名称その他の当該公文書を特定するために必要な事項

(3) 前2号に定めるもののほか、実施機関が定める事項

(実施機関の開示義務)

第7条 実施機関は、公文書の開示の請求があったときは、開示請求に係る公文書に、次の各号に掲げる情報(以下「不開示情報」という。)のいずれかが記録されている場合を除き、当該公文書を開示しなければならない。

(1) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項をいう。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)若しくは個人識別符号が含まれるもの又は特定の個人を識別することはできないが、開示することにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法令又は他の条例(以下「法令等」という。)の規定により何人でも閲覧することができる情報

 公表することを目的として実施機関が作成し、又は取得した情報

 人の生命、身体、健康、生活又は財産その他の公益を保護するため、開示することがより必要であると認められる情報

 当該個人の公的地位又は立場に関する情報であって、開示することが公益上必要と認められるもの

(2) 個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第60条第3項に規定する行政機関等匿名加工情報(同条第4項に規定する行政機関等匿名加工情報ファイルを構成するものに限る。以下この号において「行政機関等匿名加工情報」という。)又は行政機関等匿名加工情報の作成に用いた同条第1項に規定する保有個人情報から削除した同法第2条第1項第1号に規定する記述等若しくは同条第2項に規定する個人識別符号

(3) 法人その他の団体(国、独立行政法人等及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報及び事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、次に掲げるもの。ただし、人の生命、身体、健康、生活又は財産その他の公益を保護するため、開示することがより必要であると認められる情報を除く。

 開示することにより、当該法人等又は当該個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害するおそれがあるもの

 行政機関の要請を受けて、開示しないとの条件で任意に提供されたものであって、法人等又は個人における通例として開示しないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況等と照らして合理的であると認められるもの

(4) 開示することにより、人の生命、身体又は財産の保護、犯罪の予防、捜査その他の公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれのある情報

(5) 市の機関内部若しくは機関相互間又は市と国、独立行政法人等若しくは他の地方公共団体その他の公共団体(以下「国等」という。)との間における審議、検討又は協議、調査研究等に関し、実施機関が作成し、又は取得した意思形成過程に係る情報であって、開示することにより、当該事務又は事業に係る意思形成に著しい支障が生ずると明らかに認められるもの

(6) 市と国等との間における協議又は依頼等により、実施機関が作成し、又は取得した情報であって、開示することが当該協議又は依頼等の条件又は趣旨に反し、国等との協力関係又は信頼関係が著しく損なわれることにより、当該協議又は依頼等に係る事務又は事業の適正な執行に支障が生じると認められるもの

(7) 試験の問題及び採点基準、人事管理、監査、検査、取締り等の計画及び実施要領、契約、交渉又は争訟の方針、用地買収計画その他の市又は国等が行う事務又は事業に関する情報であって、開示することにより、当該事務若しくは事業の目的を損ない、又は将来の同種の事務若しくは事業の公正又は適正な運営に著しい支障を及ぼすおそれがあると認められるもの

(8) 法令等の規定により明らかに開示することができないとされている情報及び主務大臣等から開示してはならない旨の明らかな指示がある情報

(公文書の部分開示)

第8条 実施機関は、開示請求に係る公文書の一部に、前条各号のいずれかに該当する不開示情報が記録されている場合において、不開示情報とそれ以外の情報とを容易に、かつ、開示請求の趣旨を損なわない程度に分離することができるときは、当該不開示情報が記録されている部分を除いて、当該公文書を開示しなければならない。

(公文書の存否に関する情報)

第9条 実施機関は、開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、不開示情報の規定により保護される利益が当該公文書を開示した場合と同様に害されることとなるときは、当該公文書の存否を明らかにしないで、開示請求を拒否することができる。

(公文書の開示の決定等)

第10条 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示する決定をしたときは、開示請求者に対し、その旨及び開示の実施に関し必要な事項を遅滞なく書面により通知しなければならない。

2 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部を開示しない決定をしたときは、開示請求者に対し、その旨を遅滞なく書面により通知しなければならない。

3 実施機関は、前2項の規定により公文書の全部又は一部を開示しないことと決定した場合において、当該公文書の全部又は一部についての開示が可能となる時期が明らかであるときは、その旨を付記しなければならない。

4 前条の規定により開示請求を拒否するとき又は開示請求に係る公文書が存在していないときは、開示請求者に対し、その旨を遅滞なく書面により通知しなければならない。

(公文書の開示決定等の期限)

第11条 実施機関は、前条各項(第3項を除く。)に規定する決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求のあった日から起算して14日以内にしなければならない。

2 実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由により前項に規定する期間内に開示決定等をすることができないときは、30日を限度として、これを延長することができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、延長の理由及び延長する期間を遅滞なく書面により通知しなければならない。

3 開示請求に係る公文書が著しく大量であるため、前項に規定する延長期間内に開示決定等ができないときは、前項の規定にかかわらず、実施機関は、当該延長した期間内に当該請求に係る公文書の一部について開示決定等をし、残りの公文書については相当の期間内に開示決定等をするものとする。この場合において、実施機関は、前項後段の規定により開示請求者に書面により通知しなければならない。

(第三者の保護)

第12条 実施機関は、開示請求に係る公文書に、市及び請求者以外の者(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されているときは、開示を決定するに際して必要があると認めるときは、当該情報に係る第三者の意見を聴くことができる。ただし、第7条第1号ウ又は同条第3号ただし書の規定により公文書の開示を決定しようとするときは、あらかじめ、当該第三者の意見を聴かなければならない。

2 実施機関は、前項の規定により第三者の意見を聴いた場合において、当該公文書を開示するときは、その旨を当該第三者に通知するとともに、開示の決定と開示を実施する期間との間に、当該第三者が審査請求手続を行うに足りる相当の期間を置かなければならない。

(公文書の開示の実施)

第13条 実施機関は、第10条第1項の規定により公文書を開示する旨の決定をしたときは、速やかに請求者に対して当該公文書を開示するものとし、通知の際に指定する日時及び場所において行うものとする。

2 実施機関は、開示公文書に係る公文書の開示をすることにより当該公文書を汚損し、又は破損するおそれがある等当該公文書の保存に支障があると認められるときその他合理的な理由があるときは、当該公文書の写しにより公文書の開示をすることができる。

(費用の負担)

第14条 この条例の規定による開示公文書の閲覧又は視聴に係る手数料は、無料とする。

2 この条例の規定による開示公文書の写しの交付を受けるものは、当該写しの作成及び送付に係る費用を負担しなければならない。

3 前項の規定による開示公文書の写しの作成に要する費用の額は、次のとおりとし、前納しなければならない。

(1) 乾式複写機により日本工業規格A列3番までの用紙を用いて写しを作成する場合には、当該写し1枚につき20円とする。

(2) その他の方法により写しを作成する場合には、当該写しを作成するために実際に要した費用の額に相当する額とする。

第3章 審査請求手続

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第14条の2 第10条に規定する決定又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

(審査請求手続)

第15条 実施機関は、第10条に規定する決定又は開示請求に係る不作為について、審査請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、網走市情報公開・個人情報保護審査会に諮問して、当該審査請求に対する裁決を行うものとする。この場合において、実施機関は、網走市情報公開・個人情報保護審査会の答申を尊重するものとする。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示することとする場合(第三者から当該公文書の開示について反対の意思を表示した書面が提出されている場合を除く。)

第4章 補則

(他法令等との調整)

第16条 法令等の規定により、実施機関に対して公文書の閲覧若しくは縦覧又は公文書の謄本、抄本その他写しの交付を求めることができる場合における当該公文書の閲覧又はその写しの交付については、当該法令等の定めるところによる。

2 この条例は、網走市立図書館その他の市の施設において、市民の利用に供することを目的として保有している公文書については、適用しない。

(制度の実施状況の公表)

第17条 市長は、毎年、各実施機関のこの条例に定める情報公開制度の実施状況を取りまとめ、これを公表するものとする。

(情報提供施策の充実)

第18条 実施機関は、その保有する情報の公開の総合的な推進を図るため、実施機関の保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で市民に明らかにされるよう、情報提供に関する施策の充実に努めるものとする。

(検索資料の作成)

第19条 実施機関は、公文書の検索に必要な資料を作成して一般の利用に供しなければならない。

(会議の公開)

第20条 実施機関に置く附属機関及びこれに類するものは、その会議を公開するものとする。ただし、当該会議の審議の内容が許可、認可等の審査、行政不服審査、紛争処理、試験に関する事務等に係るものであって、会議を公開することが適当でないと認められるときは、この限りでない。

(実施機関への委任)

第21条 この条例の施行に関し必要な事項は、実施機関が定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成12年1月1日から施行する。

(適用公文書)

2 この条例は、次に掲げる公文書について適用する。

(1) 平成11年4月1日以後に作成し、又は取得した公文書

(2) 平成11年3月31日以前に作成し、又は取得した公文書であって、永年保存として定められているもので、公文書の開示のために整理が終了したと実施機関が指定した公文書については、その指定した日の翌日からこの条例の規定を適用する。

(平成12年条例第3号)

(施行期日)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行する。

(平成15年条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、平成15年4月1日から施行する。

(平成28年条例第3号)

(施行期日)

1 この条例は、行政不服審査法(平成26年法律第68号)の施行の日(平成28年4月1日)から施行する。

(経過措置)

2 行政庁の処分その他の行為又は不作為についての不服申立てであってこの条例の施行前にされた行政庁の処分その他の行為又はこの条例の施行前にされた申請に係る行政庁の不作為に係るものについては、この附則に特別の定めがある場合を除き、なお従前の例による。

(平成29年条例第9号)

この条例は、平成29年5月30日から施行する。

(令和5年条例第9号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

網走市情報公開条例

平成11年12月27日 条例第29号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第8章 資産公開・情報公開・個人情報保護
沿革情報
平成11年12月27日 条例第29号
平成12年3月30日 条例第3号
平成15年3月13日 条例第7号
平成28年3月14日 条例第3号
平成29年3月16日 条例第9号
令和5年3月17日 条例第9号